一番いけないのは、
頑張らないでただ「欲しい欲しい」と言っていること。
それではなにも起きませんし、なにもできません。

             富野由悠季



今日はお休みなので、昨日に引き続き
ブログを更新します★


一昨日の土曜には
脳祭の講師のセラピストが毎月行っている
勉強会に参加しました。



スライドも綺麗で、
図解や例えを用いながら
自信にあふれる話しぶり…

僕にはできません(笑)

1時間半くらいの話も聞き飽きることなく聞けました。


研修やらを経験すると

良かったな
悪かったな
もっと聞きたかった
眠い…
違うことやろう…

という色々な思いが生まれます。


良い勉強会や良いプレゼンとは何でしょうか?


自分の思うことを書こうと思います。


セラピストにおけるプレゼン、講演で重要なのは

臨床につながる

ということだと思います。


分かりやすく!!
と言われますが、

分かりやすい=細かい内容、詳しい説明

ではありません。


前頭前野を細かく分けてそれぞれの役割やネットワークを説明する。
これは
前頭前野の知識を増やしたい人には良いことかもしれません。



でもセラピストとして大事なのは

前頭葉に障害を持った患者さんに対して
どうしたらいいか分からず、困っている

から勉強しにきていることが多いと思います。

その人たちは、
本やネットなどで、前頭葉の機能や障害についてはある程度勉強しているはず。

でも臨床画面では解決できず困っている…

のだと思います。


それなのに前頭葉について細かく、いくら丁寧に説明したとしても

それは分かってるけど、どうしたらいいか分からないから
困ってるんでしょ…

となります。


知識→臨床

とはなかなかリンクしないから困っているはず。




実践している人は

知識
→自分なりに噛み砕く
→臨床応用を考える
→試行錯誤する
→自分なりに臨床に結びつく方法をみつける



要するに

知識→臨床 ではなく

知識→仮説検証→臨床

なのではないでしょうか?


ある知識を得た際に、

じゃあそれをどうしたら評価やアプローチに活用できるのか?

臨床症状と一致しているのか

臨床症状と一致していなければ、また他の知識も必要だ

アプローチして、仮説と異なる結果が出たら
なぜそうなるのか?を考え、また違う知識も必要かもしれない
自分のアプローチに問題があったのかもしれない


なぁんて色んなことを試行錯誤していると思います。


その結果が臨床応用という形になっているだけです。



知識→臨床なんて

すぐに使えるものはありません。

あったらみんなそれやってます(笑)


ないから困ってるし、
必死に考え、実践しているんですね。



努力せずして、臨床能力は上がりません。

僕は8年間PTをしていて、

センスだけで
ものすごいアプローチができる!!

なんて人には一人も出会ったことがありません。


尊敬すべきセラピストは
先輩後輩どちらであれ、
本当に勉強していますし
本当に努力しています。

知識を増やすことにも
技術を高めるためにも。



小学生の足が速い子と同じように考えたらいけません。


みな、セラピストとしては学校を出てから、がスタートな訳で
そこからの差でしかないです。


日本の素晴らしい臨床家の

いわゆる神の手は
生まれながらにして持っていたわけではないと思います。

多分、日本一の技術は日本一の努力の上にしか生まれないと思います。



自分だって努力している!!!
という人もいるかもしれません。

そんな人は自分の尊敬すべきセラピストよりも努力していると言えますか?

そしてただ時間をかけること、
たくさん本を読むこと、
研修に出た数

を努力の基準にしていないでしょうか?


先ほども書きました。

知識→臨床

この図式の知識だけいくら増やしても
臨床には結びつかないことが多いです。

研究者が現場のセラピストよりも
アプローチができるとは言えないですよね。


実践している人は

知識
→自分なりに噛み砕く
→臨床応用を考える
→試行錯誤する
→自分なりに臨床に結びつく方法をみつける



この知識以降のプロセスの積み重ねることが
大事だと思います。


知識を増やすことは必須です。

その上で次のステップに進むことが大切だと思います。


知識以降のプロセスは
自分でしか経験できません。

自分の頭で考え、実践して、試行錯誤を繰り返した

経験

そのものが糧になると思います。


良い講演やプレゼンは
分かりやすい知識を与えるものではなく、
次のプロセスの入り口を
見つけるヒントになる

知識はあるけど
どうするの?

ってゆう人に

こうしたらいいんだ!!

ってゆう入り口を見つけるお手伝いができる
内容なんじゃないでしょうか?


伝える、

ということは
ただ何かについて分かりやすい説明をすることではなく、
相手の今の実力とやりたいと思っていることの
ギャップの理由を理解し、それを埋めるためにどうするか?
という方法の提示が必要。

そうすれば相手は何が必要かが分かり、そして行動に移せる。


これは勉強会や講演だけに言えることではなくて、

臨床現場も同じですよね。


患者さんがやりたいこと、
いわゆるニードを叶えるためには
どうしたらいいか?

それを理解し、前向きに行動してもらうためにも

ただ言葉で説明しても変わらないこともありますよね。

伝える、ことは
言葉で言えば良いわけじゃないですよね。

伝わったかは
相手が決めるんです。

相手や患者さんの行動が変わらなければ

伝わってないんです。


相手に伝わるように…

それはきっとリハビリにも後輩教育にも
プレゼンにも役立ちます★