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本日2つ目の記事です!!

実際の評価と介入のポイントについてです。


高緊張を呈する患者に、より良い動作の獲得を目指すためのポイントは、
 

①高緊張の筋を見つけること

②高緊張となるトリガーを見つけること

③無駄に緊張を高めず、身体を使う感覚を獲得すること


の3つです。


高緊張の背景には必ず、

どこかに「(本来使うべき所が)使えていない」

要因が存在するはずです。


使えていない部位や感覚を見つけ、
それを
上手く患者自身が使えるよう導くことが、
セラピストの役割だと思います。



そのためには患者自身の
身体経験に基づく出力ー入力のルール作りの再構築が必要だと考えます。




臨床で、
自分が気をつけているポイントは3つです!


1. 廃用や運動出力の低下、疲労

2. 筋膜・感覚

3. 注意・課題の複雑さ



今回は1つ目の
「廃用や運動出力の低下」をテーマに書いていきます!



1. 廃用や運動出力の低下、疲労
 

廃用による代償も共同運動パターンの引き金となります。

評価としては姿勢制御と関節運動を阻害しないように把持しながら操作対象となる部位の重さを免荷することで、主動作筋の緊張が高まるかを評価します。

主動作筋の緊張の高まり(求心性収縮)が
直接関節運動に作用する負荷量を常に設定
できることが大切です。


運動主体感は
自己の出力と入力の一致によって生成されます。
つまり、
本人が意識して動かそうとした際に動かした感覚を同時に経験できることが大事です。

だからこそ、わずかな筋緊張の変化を感じ取り、
その緊張の変化により、生まれる関節運動を邪魔せず、
また関節運動が生まれるレベルに体節の重さを調節し、
さらに筋緊張や関節運動により生まれる感覚を
認識できるよう皮膚や筋などを圧迫したりします。


(主動作筋が参加しない)代償的なパターンが定着している患者では
主動作筋の持久性の低下により、数回しか反復できないこともあります。


しかしむやみに反復運動を行っても、主動作筋の出力低下により、
結果として(主動作筋の参加しない)代償パターンの強化になってしまうこともあるため、把持している手の感覚や観察からどの筋を使って運動しているかをモニタリングすることが大切です。

また使いにくい部分に注意を向け使うことは、筋だけでなく中枢性の疲労も生じます。そのため休憩を適宜入れることも大切です。





Point


廃用、と一言で言ってしまいがちですが、
じゃあただ何も考えずどしどし動けば良いのか?

というと少し違います。

また異常なパターンの強化ばかり恐れて
活動性を下げてしまうと、廃用のリスクが高まります。


このバランスを常に考えないといけないですし、
片麻痺患者の場合、
上肢や下肢全体の廃用、というよりは、

上肢また下肢の中で高緊張、低緊張、短縮が混在しています。

また主動作筋の早期の疲労や
中枢性の疲労による注意力の低下、高次脳機能障害の増悪なども
意識しながら関わることが大切だと思います。



次回は、

筋膜・感覚を意識した評価・介入のポイントを書こうと思います!